ヒトもイヌも
先日のもんぺスタイルの記事を綴っている時にふと思い出したのですが、小学校の頃、クラブのダンスの発表会で『ペルシャの市場にて』を踊ることになりました。
現代は小学校の学芸会であろうともプロ顔負けの衣装を設える傾向にありますが、当時はジャージが基本でしたので、そのジャージをどうにかしてペルシャ風に見立てるためにズボンの裾をリボンで縛ろうということになりました。
されどフリルをつけようがギャザーを折り込もうがジャージはジャージ。
以外の何物でもないのですが、どのあたりを縛れば少しはマシかしらと家で試行錯誤を繰り広げている私を見た母が一言。
あら、ヤマトタケルノミコト?
娘がディズニー・オン・アイスの前座に出場させて頂いた際、後々どれだけ法外な衣装代が請求されるのだろうと夜も眠れませんでした。
200円で調達して下さった某スケートクラブのお母さまのお心遣いも、亡き我が母の喩えもまさに神です。
その母が好きでよく食べていたミョウガ。
子供の頃はこんな毒々しい風味のものをどうして大人は好んで食べるのかしらと訝しんでいたミョウガをいつの頃からか美味しいと思えるようになっていたり、そのときにはわからなかったことが今になってああ、と腑に落ちたりすることがよくあります。
大人になるにつれ表情が柔らくなったとか人間がまるくなったとかいう話もよく耳にします。
散歩中にすれ違う老犬とおぼしきわんちゃんが、及び腰のロージーからワンワン吠えられてもまったく意に介さずゆったりと通り過ぎていく様をみると、それはわんこも同じなのかなと思う今日この頃です。
無常な世の中で
真と理に触れ
酸いも甘いもを知り尽くし、
世渡り上手な風貌へと移り変わるロージーの眉らしきものもそれを物語っております。