令和のラムネ
冷蔵庫で時折見かけるラムネ。
仕入れ主は我が家のでっかい子供たち。
行く先々で再会してはノスタルジックな衝動に駆られ、ついつい手に取ってしまうのでしょうか。
ラムネといえば、涼し気なフォルムの中に聊か特別感を纏ったビー玉があって、真夏の太陽の下なみなみと井戸水を張ったたらいの中で、スイカやキュウリやトマトなんかと一緒にキンキンに冷えているイメージですが、このラムネはなんと
ペットボトル入りで、スーパーの陳列棚でキンキンに冷えておりました。
令和のラムネ、進化しております。
しかも、ビー玉の遊び心も健在で、昭和のラムネでは開かずのフタが簡単に開いてビーダマが取り出せちゃうのです。
飲んだ後はわんこのおもちゃにもなるスグレモノ。
そんなラムネを見る度に、玉置浩二さんのサーチライトという曲が脳内再生されます。
数年前に放映された東京バンドワゴンというドラマのテーマ曲で、亀梨君推しだった母娘で食い入るように観ておりましたが、実に人間味溢れる良いドラマでした。
楽曲中では、欲しくても手に入らないもの、大きな代償を払らわねば手に入れられないものの象徴として描かれているのであろうラムネのビー玉をたとえあっさり手に入れたとしても、重厚なガラスの向こう側で思わせぶりに輝くビー玉にこそ焦がれてしまうのが世の常人の常。
それはきっと人間に限らず
手が届かないが故にそれはどこまでも美しく魅惑的に映るのでしょう。