猫ときどきヤギのち羊
相変わらずティッシュとマスクには異様な執着をみせ、前世は山羊か鹿かと問いたいロージーは猫毛です。
ブラッシングでボリュームを出そうにもすぐにチリチリペタンとなってしまい長持ちしません。
乙女の頃、癖毛で剛毛だった私は猫毛でストレートな友人の髪を羨ましく眺めていたものでした。
秀でた頭脳、色素の薄い瞳、細く澄んだ声、彼女は私が憧れてやまないものをすべて持っていました。
猫毛でストレートな髪さえ生まれ持っていたら、大概のものは手に入って大抵のことはうまくいくのではないかと思ってしまうくらいに。
ブローが決まらないという彼女の悩みは異次元の話のように聞いていました。
〇〇がどうして優秀かわかるか?
ある日、クラスのテストの平均点が著しく低い中、ひとり高点数をたたき出した彼女を例に出して担任教師が言いました。
集中力だ。
と。
授業中に彼女が放つそれは教壇に立つ教師が圧倒されるほどのものなのだと。
卓越した集中力。
それは私の人生にはないものでした。
ないものだらけの自分の人生を認め、ないものねだりをやめ、ありあわせのもので何ができるだろう?と模索し、人生上に与えられたものだけを大切にして生きていこうと決めた時から楽に生きられるようになりました。
そして、歳を重ねるごとに聞き分けのよくなった髪が適度なボリュームを保っている今、スタイルが維持できなくて苦労するという彼女のひとことがようやくすとんと腑に落ちました。
ロージーも毛質に適度なハリがあればスタイリングしやすく長持ちするのかもしれませんが、猫毛なロージーの柔らかな抱き心地は我が家の至高の癒しです。
娘は少しでも毛質が固くなるのが嫌だといってデリケートゾーン以外は一切バリカンを使用しません。
先日、久々に大きな公園を駆け回ったら夏草が生い茂っていて足裏がモップと化したので、足先のみ短くカットしてはどうかと提案しました。
足バリという施術だそうで、専門学校の卒業課題のひとつだった故にできないことはないとの若干心もとない返答。
でも、足先でもやはりバリカンは使用したくないとのこと。
ハサミでチョキチョキ切っただけなので見た目はちょっとアレですが、お散歩後の足洗いも楽になりました。
当分は猫でも山羊でも熊でもなく羊で。
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