キャバリアのはずだった
その愛らしさでイギリス国王を骨抜きにしたという逸話のあるキャバリア・キングチャールズ・スパニエル。
不定期開催の家族会議でわんこを家族に迎えようかという話がちらほら上がっていた頃、里親募集のサイトで最初に目に留まったのはキャバリアの女の子でした。
学生時代のトリミングの実習で来るキャバリアがそれはそれはよい子たちばかりだったようで、
わんこを飼うならキャバリアがいいな。
いつの頃からか娘が言い出したので、ほうほうこの子が例のキャバリアかと。
欧州旅行で娘が買い込んできたものも、
このように、キャバリア愛に溢れておりました。
キャバ子ちゃん(仮名)の里親募集の理由は、その子を苛む病名と共にブリーダー放棄と記してありました。
でも、当時の我が家は諸手を挙げてその子を受け入れられる自信がありませんでした。
どこまでも清冽な瞳に驕りも迷いも、すべてを見透かされているような気がしました。
そう言いながらも、
名前はなにがいいかしら?
などと烏滸がましく思いをめぐらせたりもしておりました。
そうこうしている内にキャバ子ちゃんの里親さんが決まってしまいました。
わんこの飼い主になってみて気づきました。
救われているのはむしろわたしたちのほうであるということに。
そして、今なら声高らかに言えます。
欧州旅行の際に娘が訪れた、火災に遭う前のノートルダム大聖堂です。
キャバ子ちゃんがどうか穏やかに健やかに暮らしていますように。
昨今の騒動が一日でも早く収束しますように。
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