ロージーとの出逢い⑤

 

この子のお母さんはとてもお臍の処理が上手なんですよ。

ほら、綺麗でしょう?


オーナーさんは子犬を抱き上げると腹側を私たちの方に向けて言いました。


それと…


オーナーさんが一瞬口ごもりました。


…この子はパテラです。


事前学習していたので、パテラという疾患についてもオーナーさんの告知の意味も凡そわかりました。


グレードは1です。


何度も子犬の膝に触れながらオーナーさんは続けました。



 

 

 

 

 

 

 

 

奇遇なことに私も、右膝の厄介ものとは長年の付き合いになってます。

グレードも1といったところで、進行を食い止めるためにリハビリが必要なことも一緒です。

先天性の疾患は交渉においては重要な要素のひとつでしょうし、切り出すタイミングを計っていらっしゃったのかもしれません。

なにせわんこを迎えるのは初めての我が家、娘はまだ動物看護師の卵、いざという時に適切な世話をしてやれるのだろうか…オーナーさんの話に耳を傾ける傍ら一抹の不安がよぎりました。

私は、オーナーさんにその胸に蟠るものを正直に伝えました。

オーナーさんは肯定も否定もせず、日常生活で気を付けることやリハビリの方法などを丁寧に説明して下さいました。

もしかしたらこの先、パテラなどものともせずといったたのもしい飼い主さんとの出会いがあるかもしれません。

逆に、パテラが原因でいかなる縁にも辿り着くことががなければこの子にはどんな未来が待っているのでしょう。

我が家とこの子犬にとって最善の選択肢はと思いを巡らせれば、私の胸の内では新たな葛藤の火ぶたが切って落とされたのでした。











 

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