ロージーとの出逢い⑧
帰りの車中、子犬の名前はロージーにしようと提案しました。
色々とこじ付け的な理由もあるのですが、それら云々抜きでも何故かそう閃きました。
自分で名付けるつもりでいたのであろう娘は
え~
と、一瞬難色を示しましたが、
いいよ。
と、瞬時に快諾方面に車線変更。
初めて我が家に降り立ったロージーは、まずはワンちゃんお馴染みのクンクンタイム。
新しい環境に馴染むまでの一週間~十日ほどはなるべくそっとしておくようにとの神のお告げを守るべく、もふもふしまくりたい衝動を抑えてすぐさまケージへ。
気が付けば恋しいお母さんも兄弟たちもブリーダーさんもいない、微かな匂いすらしない、心安らかでいられる要素がひとつとしてない、真新しいケージの中にポツンとひとりならぬ一匹、そりゃ心もとないことこの上ないといった感じでウロウロウロウロ。
時折立ち止まってはこちらをジー。
まじろぎもせずに。
このジーに運命を感じたものの、よくよく見れば瞳の奥には不安と疑惑の色がマーブル状に漂っています。
でも、何故か懐かしい思いが沸き上がってくるこのジー。
……ああ
母でした。
亡くなった母を思わせるのだと、この時初めて気づきました。
母は薔薇の花が好きでした。
弟の高校の入学式で派手に転んで以来、よく膝に水が溜まるとも言っていました。
ロージーの誕生日を挟んだ前後一週間以内に母の誕生日と命日があります。
他にももっといろいろな〝そういえば〟が。
すべての偶然が繋がっていきます。
もちろん偶然の一致に決まっています。
それでも…と思えてならないのは、そうあって欲しいと願う私の身勝手な願望の産物で、ロージーが母の生まれ変わりなどであるはずがないのでしょう。
このブログの最初の記事は、書き始めてから完成するまでの間しばらくブログ内の下書きフォルダで温めていました。
記事が完成して公開しようとした時、保存日時が母の誕生日になっていたのも偶然の一致なのでしょうか。
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